川上ダム

オオサンショウウオ

前深瀬川の黒渕の滝

川上ダム予定地平面図

ホットスポット名称 :
木津川上流の前深瀬川、川上川
住所:
三重県伊賀市川上
ホットスポットの概要:
  • 前深瀬川は、木津川上流部の最大支流、川上川は、前深瀬川の支流。上流域は、多くの河川が横断的に連続しており、このような地形により多種多様な動植物が生息し、貴重種も多い。
  • 貴重種では、特別天然記念物のオオサンショウウオをはじめ、スナヤツメ、ズナガニゴイ、オオタカ、クマタカ、ギンイチモンジセセリなど38種。
  • 川上川源流域の霧生地区には、クマガイソウの自生地がある。
事業名:
川上ダム / 事業者 水資源機構
事業内容:
  • 多目的ダム
  • ダム型式は、重力式コンクリート
  • 水没面積110ha 水没戸数38戸
事業の目的:

治水、利水、河川正常流量維持の多目的ダムとして計画されたが、利水を一部残した治水ダムに変更

問題の経緯:
  • 1981年、「木津川上流総合開発事業」として建設省(当時)が計画。流域に高山ダム、青蓮寺ダム、室生ダム、布目ダム、比奈知ダムと相次いで建設。川上ダムは最後のダムとして計画された。
  • 2005年、公共事業の見直しにより、有識者からなる淀川水系流域委員会が「ダムによらない河川の基本計画」を発表し川上ダムの建設中止を答申。反対住民、奈良県はこの答申を歓迎するが、三重県、伊賀市は反発。国交省は、多目的ダムから治水ダムに規模を縮小する方針を出す。
  • 2009年、民主党によって川上ダムは、無駄なダムとして凍結。水没地域にあたる川上村の集団移転や道路の付け替え工事などは行われているが、現在にいたるまで本体着工に至っていない。
  • 2014年5月、国交省は、川上ダム推進の検討報告書をまとめ、事業継続を決定。
  • 住民、環境保全団体が、これまでに630億円がダム建設費用として使われており、さらに2015年以降に632億円という多額の税金が投入されることを問題視。さらに、オオサンショウウオの生息する清流は破壊されることを懸念し反対。
守るべき生物多様性:
  • 天然記念物オオサンショウオが約1000匹生息。

※オオサンショウウオは、産卵期に上下流域を移動するため、川上ダムによる前深瀬川の分断は、繁殖に悪影響を及ぼす。

※水資源機構は、オオサンショウウオを最上流部に強制移転させるとしているが、オオサンショウウオは、川の食物連鎖の頂点なので、生物多様性が損なわれる。

現状:
  • 現在、以下の問題点が指摘され、署名運動など反対運動を継続中。
  1. ①ダム建設河川氾濫を避けるためにすでに作られている上野遊水池を修正すれば、川上ダムは必要がない。
  2. ②川上ダム集水域は、雨が少なく過去にも豪雨の記録がないため、水害防止には役にたたないにもかかわらず、治水を目的とするのはおかしい。
  3. ③関西圏の年は、水余り状況で、利水の必要はない。
  4. ④木津川流域にすでに作られている他のダムが、土砂堆積であるため、他のダムの長寿命化に必要という世界でも例のない建設理由が掲げられているが、大量の堆砂の処分場や輸送方法の具体化がないのに非現実的。
取り組むNGO・市民活動: